悩んで立ち止まった時にオススメする哲学の入門書

大人になった自分にも、中学生の子供にも

著者の池田晶子さんはわかりやすい文体で様々な哲学書を書いています。本書は『14歳からの哲学-考えるための教科書』をエッセイ風に読みやすくしたバージョンです。内容には関係ないですが、池田さんは学生時代にJJの読者モデルを経験していたそうでとても綺麗な人です。

本書の題名は『14歳の君へ』ということで中学生を対象としているため、優しく語りかけてくれるような読みやすい文章です。しかし中身まで簡単かというとそうではありません。すでに20歳を超えてしまった私でもとても考えさせられました。

欲しいものは全て自分の内側にある

本書は、 - ほんとうの自分 ほんとうの友達(自分について) - 考えれば知ることができる(知ることについて) - 君は「誰」なのだろう?(身の回りの環境について) - どう考え どう生きるか(再び自分について) と4つの項目に分かれていますが、一貫して伝えたいことは自分の心の声と対話すること

悩んだ時、困った時はどうしても自分の外側ばかりに目を向けがちです。しかし、悩んだ時こそ自分の内部をしっかりと見つめて考えること。この本のおかげでそのことに気づくことができました。

これからも手元に置いて、悩んだ時にパラパラとめくりたい一冊です。