私は見ず知らずの人に話しかけられるタイプの人見知りである

例えばクラス替え初日の前後の席の人と、例えば講義で一緒になった別学科の人と、サクッと話しかけて友達になれる私は自らを人見知りとは無縁だと思っていました。しかしどうやらそうではないらしい。私はれっきとした人見知りです。

 

人と仲良くなるには2段階あり、

  • 全く知らない人から知り合いになる(=存在を認識し合う)
  • 知り合いからより深い仲になる(=お互いの存在を確かなものにする)

人見知りというと前者が上手くできない人を思い浮かべますが、後者が上手くできない人も人と距離を詰めることが上手くないので人見知りであると言えます。私は見かければ声をかけて当たり障りない話をするレベルまでは楽々とできますが、そこからわざわざ遊びに行ったり真剣に話をすることは全くと言っていいほど上手くできまん。

 

私が聞かれて一番困る質問は「親友は誰?」です。私の今までの交友関係は環境によって毎回毎回リセットされています。なので、中学のあの時期に一番仲良かった子ならあの子、高校のあの時期に一番仲良かったなら……と時期を指定されれば答えることができますが、ただ単に「親友」と聞かれるといないなと思ってしまいます。

 

何故このような状況になってしまったかと考え、コミュニケーションの取り方に問題があったのではないかと結論に至りました。

私にとってのコミュニケーションは「ひたすら相手の話を聞き、相手に気持ちよく話をしてもらうこと」でした。加えて、自分の話をすることは一種の快楽行為であり、あまりにも自分の話ばかりをしているのは美しくないことだと思っていました。一時期話題になった阿川佐和子さんの『聞く力』のような本を何冊か読み、ますます相手に話をさせるスタイルの会話をしてきました。

 

しかしこのコミュニケーションの取り方では、ある程度までは仲良くなれることはできますが、もう一歩踏み込んだ関係の仲にはなることができないとようやく気づきました。

 

話を聞くことも確かに大切ですが、自己開示をすることも勇気がいる大切な行為です。自分のことは秘密にして、相手に自己開示の負担ばかりさせていたら、相手もどんどん閉鎖的になって無意識のうちにお互いに距離を取ってしまいます。自分の正直な意見を言って、相手が離れていくようなら元々馬が合わなかったんだと諦めましょう(笑)

 

私のような、知り合いと呼べる人はたくさんいるけど、いざ遊びに誘うような友達がいない人は、もっともっと自分のことを発信していきましょう。